2017年7月27日木曜日

DELL PERC H330 で RAID 設定変更

DELL Poweredge についている PERC H330 の設定を変更したのでメモ。

DELL のオンラインサイトでは、HDD 4台に対して RAID 10 もしくは RAID 5 のような1グループ構成しか選択できない。

個人的にはRAID 5は一つでもディスクが壊れると急に冗長性が無くなるし、次のディスクが壊れてしまうとほぼ修復不能になるので好きではない。
だったらRAID10のほうが良い気もしないでもない。(詳しいパフォーマンス差はよくわからない)

また、PERC H330はキャッシュがないため、そもそもRAID 5には向かないため、これをRAID1 の2グループ構成に変更する。

今回はサーバーをドメインコントローラーにするため、ntds ディレクトリに指定したディスクはキャッシュが効かなくなるため、RAID 10にするよりRAID 1の2ペア構成にしたほうがパフォーマンスがよさそう、という理由。

PREC H330 は BIOS 経由で設定ツールに入ると細かく設定できるのだけれど、今回はサーバの Lifecycle Controller から設定してみる。

※RAID構成を変更すると過去のデータが消えるので、最初にバックアップを取っておく。
※またRAID構成を変更すると出荷時と状態が変わるので保証がややこしくなるため、問題解決に自信がない場合や、ハードウエアの保守を完全に外注化しているような環境だとやらないほうが良いかもしれない。


Lifecycle Controller から RAID メニューを起動


起動時にF10キーを押して、Lifecycle Contoller を起動する。
初期画面の左メニュー一番下の「システムセットアップ」を選択。

右のペインから「ハードウエア詳細設定」を選択。
次の画面では「デバイス設定」を選択。

「RAID Contoller in Slot1: Dell PERC <PERC H330 Adapter> 設定ユーティリティ」を起動。

既存の設定のクリア


「設定管理」ー「設定のクリア」を選択。

設定をクリアしますか?という表示の下に「確認」のチェックボックスがあるので、チェックを入れてから「はい」を選択。

操作が正常に実行されましたという画面が出たら成功。OKを選択。


1つめの仮想ディスクの作成


メインメニューに戻り再度「設定管理」を選択。
「仮想ディスクの作成」を選択。

RAIDレベルの選択では「RAID 1」を選択し、その下の「物理ディスクの選択」をクリック。
リストの上から2つのディスクにチェックを入れる。
(RAID 1 なので 2 つディスクを選べばよい)
「変更の適用」をクリック

操作が正常に実行されました。と表示されるので、OKを選択。

再度元の画面(仮想ディスクの作成)に戻るので、仮想ディスクの名前を適当につけてから、画面下部にある「仮想ディスクの作成」を選択。

※仮想ディスクの名前は必須ではないが、何かつけておくと後でわかりやすい。

仮想ディスクを作成する確認になるので「確認」にチェックを入れ「はい」を選択。

操作が正常に実行されました。と表示されたらOKを選択。



2つめの仮想ディスクの作成


仮想ディスクの作成画面に戻るので、もう一つのグループを作成する。
今回は残りのディスクが2つなので、RAID0かRAID1かどちらかしか選択できない状態になっているので、RAID 1 を選択。

先ほどと同様に「物理ディスクの選択」からディスクを選ぶ。
残りの二つのディスクが表示されているので、両方にチェックを入れ「変更の適用」を選択。

あとは1つめと同様に仮想ディスクの名前を適当につけて進めていく。

すべての登録が終わったら、メインメニューから「ディスクグループのプロパティの表示」を選択して、ディスクグループが二つ(ディスクグループ #0とディスクグループ #1)が表示されていれば完了。


Windowsの再インストール


ディスクグループが変更になったので、Windows を再インストールする。
Windows のインストール場所を選ぶ画面(インストールするパーティションを選ぶ画面)では、以前の設定が残っていることがある。いったんすべてのパーティションを削除して
「ドライブ0の割り当てられていない領域」
にインストールしなおす。

Windowsではインストールしたディスクしか初期化してくれないので、インストールが終わったら、サーバーマネージャーからもう一つのグループを初期化しておく。


これで、デフォルトの RAID 5 から RAID1 を 2 つに変更できました。











2017年7月26日水曜日

DELL iDRAC 8 でリモートアクセス

iDRAC 8 で HTML5 を利用したリモートアクセス。

iDRAC 8のウェブからアクセスするためには iDRAC 8 Enterprise 以上が必要。
Enterprise 以外では帯域外の管理ができない(と思う)ので、サーバルームにサーバをおいておいて、外部から管理する必要がある実運用サーバには必須かと。

仮想コンソールへのリモートアクセスは、デフォルトで java を使うようになっていますが、いまさら JRE をクライアントに入れるのもなんですし、HTML 5でアクセスできるんだから、それでつなごうというわけです。

HTML 5でのアクセスは java プラグインを使ったアクセスに比べて低機能な印象を受けますが、たいていのことは iDRAC 8のウェブからも実行できるので、まぁ日々のメンテナンスなどには十分です。


設定の変更

1. iDRAC 8にログイン
2. 左のメニュー「概要」-「サーバー」を選択
3. 右上あたりの「仮想コンソールプレビュー」の「設定」を選択
4. プラグインの種類を「HTML 5」、キーボード/マウスの連結状態を「自動連結」
5. 右下の適用ボタンをクリックして前の画面に戻る
6. 「仮想コンソールプレビュー」の「起動」をクリック
7. 証明書エラーが出てもそのまま続行
8. リモート接続完了


再起動時にメモリがコケたり、起動順序が間違えていてCDトレイに残したディスクからブートしてしまったなんて時にはこの iDRAC はなかなか便利です。
操作性は java プラグインのほうがまだまだ良い感じではありますが、今後 iDRAC 9 以降ではその差も減ってくるのでしょう。

2017年7月13日木曜日

DELL PowerEdge 14th Generation Servers

Intel がいうところの「ここ10年で最大の進化」である Xeon Scalable Family の発表を受けて、DELL から14世代の PowerEdge が正式発表となりました。

早速 DELL EMC のUSサイトで情報見てみましたが、やっぱりいいですね。
いまのトレンドを全部押さえましたって感じで。

今回いちばん気になったのが、2ソケット1Uサーバの PowerEdge R640。
これまでも PowerEdge シリーズはこの 6x0 シリーズが 1U 最高スペックで、Wave1としてリリースされていたので、今回も予想通りの展開です。

メモリはうちくらいの規模の企業だとそれほど積まないのですが、単体で1.5TBまで詰めるみたいです。高密度サーバなのでメモリどんどん積んでオールフラッシュ、仮想化で詰め込むサーバという感じです。
数百人くらいの規模だと、クラウドも活用したら本社のデータセンターは全部で24Uでいけちゃうんじゃないかと思えてきます。

ドライブは単体で2.5"を12ドライブ(前面10、背面2)、起動ドライブとしてM.2 SSDをRAID構成で組めます。
RAIDコントローラはなぜか従来と同じ H330、H730p が用意されていますが、追加として H740P(8GBキャッシュ。最後の「P」が資料によって大文字だったり小文字だったり、正式名称が良くわからない。)が追加されています。そもそもハードウエアのRAIDコントローラが今後いるのかどうかはあるにしても、RAID 6 あたりが組みやすくなるかもしれません。

オールフラッシュの流れもあり SAS SSD がプッシュされている感じがしますね。
仮想化ホストをたくさん動かすこと考えると、ランダムアクセス性能が圧倒的に高い SSD 中心に組みたくなります。まぁ、全部 SSD だと社内稟議が通らないほど膨大なコストになるため、個人的にはお値段考えて今年の段階では SAS HDD を中心に考えています。
R640は仮想化ホスト前提の作りなので、M.2ドライブやNVMeドライブも結構詰めます。

iDRAC9はまだ実物見てないので何とも。
前評判高いみたいなので、機会を見て DELL のショールームで見てみようかと。
この手の帯域外管理システムは一度使うと戻れません。うちでは新規で購入するサーバは iDRAC Enterprise 以上、PCならば vPro 搭載以外は考えられません。
Windows Update のため遠隔から再起動するときなんて、これらの帯域外管理ができないと、たまたまメモリエラーで起動ストップなんてことになると目も当てられません。
(過去に何度か経験ある)

ネットワークはドーターカード形式なので、Intel 標準にできるのが良いですね。サーバーとして半端ないトラフィックを受け付けるとなると、いまだインテルに一日の長があるように感じています。(感じるだけかも)
5年使う前提で 10GbE 前提の X550 QP でいくか、現実解として X550 DP + I350 DP のコンビにするか。PCI 使わなくても Quad Port までいけます。
仮想化中心であれば、ドーターカードはホストアクセスのために使い、仮想化ゲストは PCIe Gen3 に NIC ばんばん挿してそちらを使えばよいのかと。
10GbE はまだまだスイッチが高いので、1GbE の QP でリンクアグリゲーションして負荷分散というのが小規模企業の現実的なところでしょうか。

VDIの利用が考慮されているのか、NVIDIA NVS310をビルトインすることもできます。
もうこの辺りになってくると Active Directory を導入してフォルダリダイレクトしているようなケースだと、事務職レベルの負荷だと手元にPC要るのかって話です。



超ざっくりですが、Xeon Silver か Gold で 2S 構成にして、メモリ64GB以下、SAS HDD 中心で組んで、OSは Windows Server Standard 構成にすると 120万円~150万円くらいっぽいです。
もう少しメモリ積んで Windows Server を Datacenter にしても250万円でおつり来るくらいなので、5年リースで月額5万円以下。乱立しているアプリケーションサーバを集約するにはいいですね。Windows 10 と RDS のライセンス入れておうちからVPNアクセスのVDIサーバとしてもいいかな。


年末に向けて R440 なども予定されているみたいですし、AMD のアナウンスによれば、EPYC搭載の PowerEdge 出るそうなので、今年後半から来年度にかけては技術交代が目覚ましいことが予想されます。
R3x0/R2x0シリーズはついこの前に Kaby Lake ベースに変わったばかりだから、もう少し後ですかね。この辺も Xeon Bronze もしくは Xeon Silver を中心とした構成になるのでしょうか。個人的にはこのゾーンは逆に AMD が総ナメしてくれても面白いなぁと。


枯れた技術を中心にサーバを構築するならば、現行の 13G サーバはなかなかのお値段で手に入れることができるようです。
Skylake-SP は未知数なところもありますから現行の E5 v4 を買い納めしておくのもいいかもしれません。まぁ、Skylake-SP が安定するころには次の Cascade Lake が見えてきちゃったりしそうなので、やっぱり会社の基本サイクルに忠実に従って、その時点でやや枯れた技術にするほうが安心です。

年末から来年にかけての調達のころには今回の 14th Generation も評価が定まってくることを期待します。

次期ネットワークでは何とか vSAN とか入れたいのですが、もう少し価格下がらないかな。いまのところ3ノードでシステム全体1,500万円前後では手が出ませんが...
(3ノードだとHDDでいうところのRAID5だから、1ノードに障害でたら復旧するまで気が気でなくなってしまう。最低4ノードいるとなると、さすがに厳しい)


HPEさんの10Gサーバはどう出てくるか。

2017年7月7日金曜日

YAMAHAのレイヤ3スイッチとエッジルータ

先月の Interop Tokyo 2017 で参考展示されていた YAMAHA の RTX810 後継ルータの X17(仮称)とレイヤ3スイッチの X18-R。発売がいつになるのか気になりますね。

私が勤める会社では、ルータは主に YAMAHA 製品を使っています。
安定した稼働、日本語サポート、そこそこ多い情報とマニアックな YAMAHA さんのホームページなど中小企業レベルだと十分な感じです。

Azure への接続他、クラウドサービスの接続関連となると、cisco社に一日の長がある感じも受けていますが(AWSについては最近YAMAHAは頑張っている印象)、まぁ、オンプレミス中心に国内複数拠点でVPN組むなんて使い道にはとてもいい感じです。


これまで YAMAHA ではレイヤ3スイッチが無かったため、基幹ネットワークをオールヤマハとしようとするとやたらルータが増える感じでしたが、今後はメーカー統一の運用ができるので期待しています。


また、小規模事業所の真打ルータともいえる RTX810 がバージョンアップされるのは期待度大です。
どうも RTX810 はVPNのスループットが弱かったり、YAMAHA以外のルータと接続する際の接続が不安定になることがあったり、VPN ルータとしてはパフォーマンス的にいまいちな印象があります。

今回 RTX1210 と同じように CPU が PowerPC になったりしたら、ほぼこれで拠点レベルのルータとしては完璧なのではないかと。
個人的にはLANの口が前面に移ったのもありがたい。

YAMAHA のラックマウントキットを使ってルータをラックに収容した場合、差込口が背面にあると指が届かなくて意外と扱いにくい。
前面だと、ケーブルの取り回し設計も楽ですし、抜き差しもしやすいのでこれは改善点ですね。


次回は FWX120 を更新してくれないかなぁ。
社内の内部ルータとしてなかなか使い勝手が良いので、リンクアグリゲーション対応してくれると、ボトルネックを懸念して配置できないところにも道が開けるので。


ここ5年以内くらいに出てくる YAMAHA さんの製品はなかなかツボを押さえていると個人的には思っているので、今回の参考展示が早く発売されないかなぁと思うのでした。